心身医学の偉人シリーズ① 池見酉次郎

今回はいつもと少し指向を変えて、心療内科の偉人を紹介したいと思います。

外国にも心身医学はドイツを中心に盛んな国もあるのですが、日本における心身医学の祖といえば、池見酉次郎(いけみゆうじろう)先生です。

今回は池見先生の功績について解説します。

功績①日本心身医学会の設立

池見先生は九州帝国大学(現在の九州大学)を卒業した後に心身医学に出会い、その後米国に留学、日野原重明先生等と日本心身医学会を設立しました。

また日本で最初の心療内科の講座を九州大学に開設し、後進の育成に尽力しました。

功績② アレキシソミア(失体感症)の提唱

アレキシサイミア(失感情症)が心身症の発症に関与しているということは、海外の研究で様々報告されています。

一方で、池見はそれとは別の概念として、身体感覚に対しての気づきに乏しいという特徴を発見し、これをアレキシソミア(失体感症)と名付けました。

アレキシサイミアとアレキシソミアは別に解説していますが、いずれも心身症を考えるうえで非常に大切な考え方です。

アレキシソミアの研究は、まだあまり進んでいませんが、心身症の発症や経過に少なからず影響していると考えられています。

功績③ 中公新書『心療内科』

一般の方に、また医療者にとっても最大の功績はこれでしょう。

この中公新書の『心療内科』は当時ベストセラーになり重版を重ねています。

実は心療内科医の中でも、この本を読んで心身医学のすばらしさに感激し、その道を志した者も少なくありません。

決して内容は難しくなく、また初版は50年以上前の書籍ですが、内容はほとんど古びることなく、むしろ現代社会だからこそ、改めて考えさせられる部分も多い本です。

ぜひご一読下さい。

まとめ

日本の心身医学の草分けの一人、池見酉次郎について解説しました。

是非、池見先生を知ることで、日本の心身医学の60年の歴史を振り返っていただきたいと思います。

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