あごが痛くても噛み合わせの治療をしてはいけません!?

あごが痛くなる代表的な病気と言えば、、、

顎関節症(がくかんせつしょう)

です。

顎関節症は

①あごの痛み

②口があかない

③あごを動かすと音がする

の3つを特徴とする病気です。

基本的には歯科で治療されていることが多いですが、心療内科の外来にもほかの心身症に合併してこられる患者さんがしばしばいます。(心身症=ストレスに伴う身体の病気)

顎関節症も実は心身症です。その特徴を解説します。

顎関節症にも心理的要因が関係する!

顎関節症の原因は様々ありますが、その一つとして心理的な要因が関与することが良く知られています。

実際に精神的な緊張が高い状態が続くと、自分でも無意識のうちに、常に歯を噛みしめていたり、あごを動かす筋肉が緊張してたりすることが少なくなく、それが顎関節症としてあらわれることはしばしば経験します。

顎関節症に嚙み合わせの治療は行ってはいけない!

顎関節症の患者さんで歯科に通われている方で、たまに噛み合わせの治療をされている方がいます。

実はこの噛み合わせの治療、ガイドラインでは推奨されていません。

顎関節症患者において、症状改善を目的とした咬合調整は行 わないことを推奨する。 (GRADE 1D:強い推奨 / “非常に低”の質のエビデンス)。

顎関節症患者のための 初期治療診療ガイドライン3
一般社団法人日本顎関節学会 初期治療ガイドライン作成委員会編

このガイドラインは様々な過去の研究をもとに作成されており、信頼性が高いです。

加えて、実際の患者さんで噛み合わせの治療をやっても、延々と病院を変わって噛み合わせの治療をし続ける方もいて、このガイドラインの言う通りだなということは経験します。

またご自分のもともとの歯を削ると、元に戻せないだけでなく、時に症状が悪くなる場合もあるので、勧められた場合にも慎重に検討すべきでしょう。

※ただし、顎関節症以外の症状がある場合には別の話なので、ご注意ください…

マウスピースはやってもよい?

顎関節症で有名な治療の一つはマウスピースでしょう。これは先ほどのガイドラインでも

咀嚼筋痛を主訴とする顎関節症患者において、適応症・治療目 的・治療による害や負担・他治療の可能性も含めて十分なイン フォームドコンセントを行うならば、上顎型スタビライゼーションスプリント治療を行っても良い。 (GRADE 2C:弱い推奨 / “低”の質のエビデンス)。

顎関節症患者のための 初期治療診療ガイドライン3
一般社団法人日本顎関節学会 初期治療ガイドライン作成委員会編

※スタビライザースプリント=マウスピースのことです。

として可能とされています。

ただしこの場合にもマウスピースが合わなくて余計に口の中が痛くなったりすることも少なくないので、主治医とよく相談してから作成しましょう。

まとめ

顎関節症は人口の5-20%程度が持つといわれる病気です。

なかなか治らない顎関節症は心療内科での治療も一緒に行うこともありますので、一度主治医と相談してみましょう。

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