とっても身近な心身症⑤ストレス性高体温症

ストレスで熱が出る?そんなバカなと思ったかもしれません。

しかし、実際にストレスによって熱が出ることはあるのです。

これを心療内科ではストレス性高体温症といい代表的な心身症の一つです。心因性発熱と呼ばれたり機能性(気のせいではありません!)高体温症といったりもします。あまり知られていない、この病気を今回は分かりやすく解説します。

高体温と発熱の違いは、発熱物質を介するかどうか?

ストレス性高体温症の解説に行く前に、まずは高体温と発熱の違いを理解しておきましょう。

通常、風邪をひいたなどで熱が高くなるのは、発熱ですよね。では炎天下で作業をしていて熱射病になった、これは発熱でしょうか?違いますね。これがいわゆる高体温です。

発熱と高体温は医学的には区別されます。

具体的には発熱物質(ばい菌が持つ毒素やサイトカイン(身体が出す免疫を高めるための物質))などによる体温上昇のことを、医学的には発熱と言います。この発熱はこれらの物質が脳にある体温調節する部分に働いて、「体温上がれ!」と指令を出すことによって熱が高くなります。

一方で、高体温の場合には、例えば先に挙げた熱射病のように、体温調節部分は正常であっても、なにがしかの影響で熱の放散が出来なくなった場合や、お薬の副作用などが原因となります。

ストレス性高体温症の診断は難しい

熱が出る病気は世の中に非常に多くあります。

そんな中で、ストレス性高体温症を診断するためには、基本的には除外診断(その他の病気でない事を証明すること)が非常に大切になります。

特に、風邪などの感染症、自分で自分の身体を攻撃するような膠原病をはじめ、熱が出る悪性腫瘍(がん)もありますし、はたまたお薬によって熱が出ることも日常茶飯事です。

このようなものを一つ一つ丁寧に除外していくことで、最後にストレス性高体温症の診断が可能になります。

ストレス性高体温症はなぜ起こる?

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この原因ははっきりとは解明されていませんが、ストレスが誘引となって自律神経、特に交感神経の活性化が起きるためと言われています。

前述の発熱と高体温の違いに絡めると、発熱物質を介さない熱であることが多く、これがストレス性「高体温」症と言われるゆえんです。

また原因となるストレスは様々な報告されており、したがって子どもから大人までどの世代でも起こりうる病気です。

ストレス性高体温症には解熱薬が効かない!?

最初に述べた発熱と高体温の違いは、治療法にも影響します。

一般に発熱の場合には発熱物質を介しての体温上昇なので、解熱薬が効きます。
一方で、高体温の場合には発熱物質が関与しないので、解熱薬は無効であることが多いです。
ではストレス性高体温症はどうでしょうか?

先に述べたように、ストレス性高体温症は発熱物質を解さない体温上昇が市荒れており、一般的な解熱薬は効かないと考えられています。

ではストレス性高体温症にはどのように対応したらよいのでしょうか?

ここが心療内科の出番です!
具体的には①薬物療法 ②心理療法 ③環境調整ですね。

①の薬物療法は一般的な解熱薬は無効で、精神面に作用する薬(向精神薬)を使ったりします。
②の心理療法は様々ありますが、まずは熱を測ってつけてみる(セフルモニタリング)事が有用な場合もあります。(ただし、これは一長一短で人によってはより一層、熱に注意が集中してしまって逆効果になる場合もありますので、治療に当たっては主治医の先生とよく相談してください)

さらに③の環境調整。生活環境が過度なストレス要因になっている場合には、可能な範囲で調整を行ったりします。

まとめ

いかがでししたでしょうか?

ストレス性高体温症は意外に知られていませんが、実は結構多い病気です。

微熱が長期間続く、熱によってしんどくて日常生活に支障が・・・といった方は、心療内科医に相談してみましょう。

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