心身症と神経症の違いってなぁに?
しばしば間違われる病名として、心身症と神経症があります。
今回は心身症と神経症の違いについて分かりやすく解説します。
心身症はからだの病気!
心身症とは簡単に言うと「ストレスに関連したからだの病気」のことを言います。
例えば、緊張する場面になるとおなかが痛くなって・・・トイレに駆け込むみたいな経験がおありの方はいるのではないでしょうか?

この病気は「過敏性腸症候群」です。
もちろん「過敏性腸症候群」の中でもストレス以外の要素が関連することもあるのですが(感染後など)、ストレスの関与が大きいと考えられるものは心身症として、「過敏性腸症候群(心身症)」として心療内科(精神科ではありません)での治療対象になります。
神経症はこころの病気!
一方で神経症は簡単に言うと「ストレスに関連したこころの病気」と言う事が出来ると思います。

厳密に言うと、最近は「神経症」と言う言葉は単独で用いられることは少なく、「不安神経症」→「 全般性不安症/全般性不安障害」や「強迫神経症」→「強迫症/強迫性障害」と徐々にその名称が変遷してきています。
神経症と聞くと、『ノイローゼ』と言う言葉を思い浮かべる方が多いかもしれません。実はドイツ語で神経症のことを「ノイローゼ」と言い、かつては医学はドイツ語で学んでいた時代が長かったものですから、この「ノイローゼ」と言う言葉は今でも社会一般に良く知られています。
まとめ
心身症と神経症の違いについてまとめました。
よく日本人は「精神」のことを「神経」といい、また「神経症」なんていう病名がついてるものなので、この二つをかなり混同していますが(精神科と脳神経内科を間違うのもこれが原因です)、実際は全く異なるものです。
同様に「心身症」と「神経症」は表現系が全く異なりますし、受診するべき科も異なりますので(心身症→心療内科、神経症→精神科)、良く覚えておきましょう。