とっても身近な心身症④肥満症

今回取り上げる心身症は「肥満症」です。肥満の原因にも色々ありますが、そのなかでもストレスから食べすぎによる肥満症は現代病でもあり、 日本では成人における肥満の割合は約30%とも言われ 社会的な重要な関心事になっています。

今回は心身症としての肥満症についてみていきましょう。

肥満と肥満症の違い!?

肥満は一昔前はただの「太っている人」という扱いだったと思います。しかし、近年、メタボ検診などもあり、肥満症(特に内臓脂肪の多さ)が寿命を短くする可能性について知られるようになり、肥満を「肥満症」として病気として対応する流れになってきました。

肥満と肥満症には以下のような違いがあります。

肥満:ただ単に太っていること

肥満症:肥満に伴って医学的に治療が必要な状態であること

より具体的には日本肥満学会が定める肥満症の定義が参考になるでしょう。

肥満症とは肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、その合併が予測される場合で、医学的に減量を必要とする病態をいい、疾患単位として取り扱う(日本肥満学会)

肥満の判定にはBMI (=Body Mass Index) を用います。

BMIは下の式で計算できます。

BMI=体重kg÷(身長m)2 (kgの体重÷mの身長の二乗)

これが25を超えている場合、肥満となります。

さらに肥満に伴って下記を満たすと肥満症の診断となります

1)肥満に起因ないし関連し、減量を要する(減量により改善する、または進展が防止される)健康障害を有するもの

2)健康障害を伴いやすいハイリスク肥満:ウエスト周囲長のスクリーニングによって内臓脂肪蓄積を疑われ、腹部CT検査によって確定診断された内臓脂肪型肥満

肥満症の原因は?

メタボリック・肥満のイラスト「体重計・男性」

もちろん肥満は、ストレスだけが原因ではありません。遺伝的に肥満体質の方や(遺伝性肥満)、ホルモンバランスで肥満体型になることもあります(内分泌生肥満)。しかし大多数はそういった特定の原因のない肥満であり、その大部分が食生活や運動習慣などの生活習慣に起因して発生します。

したがって、肥満症の治療には、生活習慣への介入が必要不可欠なのです。

肥満症に対する心身医学的治療~行動療法・認知行動療法~

肥満症に対する治療は食事・運動指導・薬物治療・手術治療に加えて、心理療法も用いることがあります。具体的には認知行動療法やマインドフルネスを用いた方法です。特に行動療法的には、毎日の食事を記録する、体重を毎日測定する、といったセルフモニタリングだけでも肥満に対する効果は知られています。

また肥満症患者は自己効力感(セルフエフィカシー)が低下していることが、様々な研究で知られているため、まずは上記のような自分の状況をしっかり理解することが治療の第一歩といえるでしょう。

まとめ

肥満症であっても病院を受診していない人は非常に多くいます。少しでも病院を受診するきっかけを持ってもらい、その中で、心療内科的な治療の有効性を感じて頂ければと思います。

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