とっても身近な心身症① 過敏性腸症候群

心身症は身の回りにあふれています。

ストレスで胃が痛くなる、ストレスで頭痛がする、ストレスで熱が出る・・・

今回はその中でも一番身近なといってもいいくらいありふれた心身症 過敏性腸症候群について取り上げたいと思います。

過敏性腸症候群ってどんな病気?

一言で言うと、「ストレスによって腸の動きが悪くなり、腹痛や下痢・便秘を引き起こす病気です。」

以前は「過敏性腸炎」と呼ばれていたこともありましたが、必ずしも「炎症」があるわけではないので、過敏性腸炎ではなく、過敏性腸症候群と呼ばれるようになりました。(ちなみに「症候群」とはそのような症状が出るのを一まとめにしましたよ~という意味です)

最初の心身症として過敏性腸症候群を取り上げるのはわけがあります。
それは、実は全人口の10%程度がこの過敏性腸症候群であるという研究データもあるためです。

実際、身の回りに試験前になるとおなかが痛くなって、トイレに駆け込まないといけない方は意外に多いと思います。そういった方は、病院に受診して「過敏性腸症候群」という名の診断は受けていなくても、実際にはその傾向は非常に強いと思います。

このように、心身症は実際には病院を受診していなくて、診断されていない方が、実は大勢いらっしゃるのです。

過敏性症候群はなぜなるの?

ここでは心身症としての過敏性腸症候群をとりあげますが、原因ははっきり良く分かっていません。例えば感染(腸炎)の後になりやすいというデータもあり、これは腸内細菌の乱れが一因ともいわれています。

また一部の過敏性症候群には食事療法が有用なことから、食生活が関与しているという説もあります。

いずれにしても、ストレスがかかると症状が出やすくなることは確かで、その点で過敏性腸症候群は代表的な心身症の一つです。

過敏性症候群の診断は?

過敏性腸症候群の診断は基本的に問診です。一般にはローマ基準というのが使用されることが多いですが、あわせて大腸に他に病気がないことを確認するために、大腸カメラをすることが多いです。その他、大学病院などではもう少し詳しい検査も可能ですが、大概は問診と診察・一部大腸カメラなどによって診断されます。

過敏性症候群の治療は?

まずは薬物療法が中心となり、これは必ずしも心療内科でなくても、一般内科や消化器内科で受けることが出来ます。近年、過敏性腸症候群に対する良いお薬が次々開発されており、お薬だけで良くなる方も、かなり多い印象です。
それでよくならない場合には、心理療法の出番ですが、基本的には不安などによって悪循環になっていることも少なくないため、まずは症状がどのようなタイミングでどのようにでているのか(セルフモニタリングといいます)を確認したりする簡単なところからはじめることが多いです。

まとめ

過敏性腸症候群は非常に身近な病気です。ただ、実際に病院を受診するのは極一部の方で、特に社会生活・日常生活に支障を来たしている方が中心でしょう。

現在は過敏性腸症候群に対して使える薬剤が様々増えてきましたし、症状の悪循環を断ち切るという点で、症状に少しでもお困りのかたは、一度受診してみるのはいかがでしょうか?

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