伝家の宝刀!認知行動療法!

今回は心療内科の3大治療法の一つ、行動療法・認知行動療法についてです。
この認知行動療法は心療内科のほとんど全ての治療に応用できるというくらい、よく知られた心理療法の一つです。実際には認知行動療法だけで一冊の本に収まりきらないくらいの理論・実践があるのですが、ここではエッセンスのみ簡単に解説してきます。
※本来厳密には認知行動療法と行動療法、さらには認知療法というのもあり、それぞれ違いはあるのですが、個々では一緒に「認知行動療法」として扱います。

認知行動療法は「認知」と「行動」に働きかける治療法!

認知行動療法は、その名のとおり、「認知」と「行動」に働きかける治療法です。3大治療法の残り二つ、自律訓練法、交流分析は名前だけでは???となるのに比べ、分かりやすいネーミングですね。

ただ、行動は分かりやすいですが、「認知」ってなに?となった方もいらっしゃるのではないでしょうか?ここでは「認知」に関してさらに詳しく見ていきましょう。

『認知』とは、物事の捉え方・考え方の事

認知とは、平たく言うと物事のとらえ方、考え方のことです。

一例を挙げましょう。

コップと水のイラスト

このコップの水。
水の量に注目すると、これだけあったら十分と思う方もいるでしょう。一方で、喉がからからの人にとっては、こんな水では足りない!と思う方もいると思います。

さらには水の原産地に注目する人、水の温度に注目する人、水の味が気になる人、コップの材質に着目する人、さらにはコップの形状に注目する人など、この一つをとってみても、人によって様々な考え方(認知)があります。

物事に対する反応は認知・感情・身体反応・行動に分かれる!

さらに、物事に対する反応には大きく4つに分類されます。

・認知

感情

・身体反応

・行動

です。

このうち認知と感情の違いも分かりにくいので解説しておきましょう。

認知とは先に述べたように、端的に言うと「考え方」のことで、これは人によってクセがあり、修正・介入することが可能です。

一方、感情は嬉しい・悲しい・怒りなど自然にわきあがってくる情動のことで、これはコントロールできません。

プレゼンテーションのイラスト「ホワイトボード・右肩下がりのグラフ・男性」

具体例を挙げてみましょう。人前で発表しないといけないとき。

認知:失敗したら馬鹿にされるんじゃないか・・・

感情:不安

身体反応:動悸・冷や汗

行動:早口になる

といった感じです。

このうち、自分でコントロールできるのはどれでしょうか?

認知と行動だけですよね。

これが「認知行動療法」と言われる理由です。

認知行動療法の実際

認知行動療法はこのように、「認知」と「行動」のいずれか、もしくは双方に働きかける治療法ですが、それぞれ非常に多くの技法があります。

例えば認知に働きかける方法としては認知再構成法(考え方のクセを修正していく方法)やスキーマ療法(その考えが出てくる信念を考えアプローチする方法)などが、行動に働き書ける手法としては、暴露反応妨害法(少しずつ暴露することで、身体を慣れさせていく方法)や以前にも取り上げたセルフモニタリング法などがあります。

これらを組み合わせて、自分の考え方のクセや行動を少しずつ修正していくのが認知行動療法の醍醐味です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?最初にも述べたように、認知行動療法は、その応用範囲は非常に幅広く、いまやなくてはならない心理療法の一つです。ただ実際には認知行動療法の内容は多岐に渡り、また個々の患者さんごとに合う合わないなどもありますので、診療場面では患者さんと相談しながら治療法を決定していくことになります。

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